2017年5月25日木曜日

Nuances de la Catalogne originale

スペインまでわずか数キロ、ルーションの中でも南に位置するバニュルス・デル・アスプレに行ってきました。建物の雰囲気や景観、流れる風までもがよりカタロニア感が漂います。ある方のご紹介で訪れた蔵元ですがあいにくオーナーのお父さんが留守で代わりに娘のセリーヌさんが対応してくれました。


セリーヌさん普段から蔵元のお手伝いをされているようで蔵の特徴やらワインの説明やらは全く問題ありません。このパターンは前にも何度か見てきたのですがお父さんを尊敬していて尊重している感がセリーヌさんからも感じられました。親を尊敬して手助けをする、良い親子関係だと思います。

ワインは赤、白、ロゼ、甘口と数種類作っていますがここのワインはアート感満載です。言葉で伝えるのは難しいのですがアーティステックなワイン作りとでも言ううのでしょうか一本一本から感じられる作品的な印象を受けます。もちろんどれも美味なのですがそれ以上のエクストラ感があります。じっくり噛み締めながら飲みたい味わいです。

葡萄畑は小高い山々のアスプレの周りに広がっていて粘土質の土壌で非常に乾燥している気候、日射も強くモーリーほど強烈ではありませんが風もあります。カリニャンを始め南仏系の品種とカベルネやシャルドネなども植えています。ここで育つカベルネ100%で作ったワインを試飲したのですがカベルネでこんな味わいが出るのかとカベルネの新たな側面を発見した感じでした。とにかく香りが圧巻でした。


カリニャンの古いやつから作った赤もカリニャンの良さを存分に引き出し、特徴が生かされている味わいに仕上がってました。試飲の残りをもらってホテルで飲み直してみましたが重すぎず軽すぎず華やかな香りもあり、フレッシュ感も併せ持ちます。どやったらこんなワイン作れるんでしょう?素晴らしいです。

蔵には古い耕作道具などを展示してる小さなミュージアムも併設していて中にはアンティークのお宝もあるそうな。やっぱりアーティスト体質なのでしょうか。


まだ残念ながらワインのラベルはお見せできないのですが今年の輸入を検討しています。決してスペイン風ではありませんが独特な特徴のあるワインです。まさにカタロニアのニュアンスでしょうか。


それでは皆さま
a la prochaine fois !






2017年5月24日水曜日

Montagnes Rocheuses et vent fort...

16日10時にモンペリエの到着し、すぐに南へ移動しました。今回最初の訪問地は前回行けなかったルーション地方です。スペインにもほど近くフランスでも異国情緒(私にとってはフランスも異国ですが)漂う独特な土地柄でもあります。

何といってもこのルーション地方はピレネー山脈に代表される高い岩山の山脈に囲まれた独特の景観を持ちます。この岩山とそれがもたらす強い風がここの特徴を作り出すことになります。


この岩山の麓に葡萄畑が広がりますが畑まで蔵のある街からは四駆でガンガン山を登らないとたどり着きません。畑も起伏が激しく、なだらかに見える畑でも高低差がかなりあります。おまけに1200〜1300m位の岩山から吹き下ろす風がしょっちゅう吹いているのでここでの作業は本当に大変です。

この風に対応するためこのエリアの葡萄の樹はなるべく低く仕立てられます。この低い葡萄畑の景観もこの産地ならではでなかなかお目にかかれない姿です。


最初に向かったのはモーリーと言う地域でミュスカやグルナッシュを使った甘口ワインの産地としても有名な産地です。モーリーは写真の岩山の真ん中で北がオード県(Aude)、南がピレネー・オリエンタル県(Pyrénées-Orientales)に分かれます。そして岩山の中心にはケリビュス城(Château de Quéribus)がありとても印象的な場所です。


ここの土壌は特徴的でシストと呼ばれ、泥岩が長い年月で押し固められたスレート粘板岩でしかもシスト・ノワールと呼ばれる黒いシストなのが特徴です。このモーリーも含めルーション地方は南仏の中でも特に晴天に恵まれる土地なので葡萄がよく熟します。たっぷりと陽を浴び完熟した葡萄からは深みのあるしっかりとした赤ワインが作られます。

それにしても風が強いです。この風のおかげで日中の高い気温が畑に停滞せずに葡萄の熟成にとっての適温を保ってくれます。まるで自然の扇風機のようです。

先に書きましたがモーリーは甘口ワインがとても有名なのですが普通のワインも作っていて気候と土壌による独自性のある味わいのワインが産出されます。意外に思われるかもしれませんがこの地の白、ロゼワインはフレッシュでフルーティー、爽やかな飲み口が印象的な辛口ワインです。赤ワインは作り方にもよりますが総体的にしっかりとした色合いを持つ深いコクのある味わいです。

ちなみにグルナッシュから作られる甘口の赤ワインはカカオの香りがありチョコレートやチョコレートを使ったデザートとよく合います。

作り手曰く、甘い香りを持つ葉巻との相性もいいんだとか...今度試してみよう!

それでは皆さま
a la prochaine fois !







2017年5月15日月曜日

Je vais aller en Sud de France.

皆さま本日5月15日〜24日まで買い付けに行ってまいります。場所はもちろんラングドック、ルーションです。不在中「ラ・カーブ・イデアル」は変則的な時間帯と内容で営業致します。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが何卒ご了承の程宜しくお願い致します。


決して遊びに行くわけではございません。

それでは皆さま
a la prochaine fois !



2017年5月2日火曜日

La saison à venir pour vin rosé!

5月に入り本格的な春の訪れを感じます。この季節、一年で一番好きな時期です。この暖かな気候のもとで飲みたいワインは間違いなくロゼワインではないでしょうか。キリッと冷やして爽やかな酸味と豊かな風味を味わいながら過ごす時間は格別です。

やはりロゼワインは自然な環境が似合います。できれば景色の良い外で楽しみたいワインです。私はフランスに買い付けに行った際必ず海の見える場所で夕方頃このロゼワインを楽しみます。何とも贅沢でゆったりした時間を堪能できます。


今回この季節にピッタリなロゼワインについて少しお話しさせていただきます。ロゼワインは日本ではあまりポピュラーではない上に「質が落ちる」「甘そう」などと間違ったイメージを持たれている方が多々いらっしゃいますが、南仏では最もポピュラーで生産量、消費量共にトップなんです。南仏は気候的にもロゼと相性が良い土地柄なのでわかる気がします。


ロゼワインは製法や葡萄品種によって様々な色合いや味わいがあります。一概にロゼワインを定義できないのですが製法で言うと大きく分けて2つあります。

一つはプレス製法といいますがこれは原料の黒葡萄を皮ごと絞って皮の成分と淡い色合いを引き出す作り方です。ほのかな色合いと柔らかい風味が特徴のロゼワインになります。

もう一つの製法がセニエ製法(saignee)といいます。これは黒葡萄を破砕し絞った果汁に葡萄の果皮を一緒に漬け込み果汁に皮から出る成分(主に旨味と芳香成分、色素など)を果汁に取り込む作り方です。この果皮を漬け込む時間によって色合いが変わってきます。長くつければより濃い色合いに、短ければ淡い色合いに仕上がります。時間は作りたいワインの味わいによって各生産者毎に違います。しっかりとした色合いと風味、深いコクがあるロゼワインに仕上がります。

このセニエ製法(saignee)で作られるロゼワインは手間暇がかかりますがその分風味や味わいにコクが出て上質なロゼワインが出来上がります。

しかし全てセニエ製法(saignee)が良いかとゆうと一概には言えません。葡萄品種によってはえぐ味が出すぎたり味わいのバランスを欠いてしまう危険性もあります。品種や作柄に合わせてプレス製法セニエ製法(saignee)を使い分けたり組み合わせたりしています。美味しいロゼワインを作るには手間暇がかかっているわけですね。




ロゼワインを飲むときは何か幸せな気持ちになりますね。
ちなみにrosé(仏語)ですが英語ではrose(ローズ)薔薇ですね。

またまたちなみに薔薇全般の花言葉は「愛」「美」だそうです。

しかしピンク色の薔薇の花言葉は...
「grace(しとやか、上品)」「gratitude(感謝)」「happiness(幸福)」
だそうです。

やっぱり幸せになれるワインなんですね!



皆さま良いゴールデンウィークを!
Bonnes vacances à touts


それでは皆さま a la prochaine fois !






2017年4月19日水曜日

J'aime Sud de France

J'aime Sud de France (I Love South of France)
Sud de France、直訳すると南フランスですが、ラングドック・ルーション地方のワインや農産物、魚介類、フルーツやハチミツ、塩やハーブなどこの地方の特産品を世界に広めるためにフランス政府商務部が展開するマークがSud de Franceです。この地の特産品にはこのマークが付けられます。

私はこの地のワインを愛してやまないのですが実はこの地方はワイン意外にも見所が沢山あります。

世界遺産に登録されている「ポン・デュ・ガール」や「ミディー運河」を始めラルザックの山々、ピネネー山脈やカルカッソンヌの城壁の街シテ、美しい地中海の海岸線や海に浮かぶ島セートなどなど...



食べ物でも沢山の名物料理があります。特にセートのそばトー湖で養殖される牡蠣は通年食べることができるこの地を代表的する海の恵みです。地元の人たちはこの牡蠣にピクプール・ド・ピネというワインを合わせるのですが私はいつもロゼでいただきます。



気候も「地中海性気候」で冬には多少雨が降りますが、年間平均で晴天日が300日と言われるほど天候に恵まれた土地でもあります。春から秋にかけては気温も高いのですが乾燥しているためカラッとしていてとても過ごしやす土地です。乾燥して空気中の水分量が少ないため空も海も青々とした色合いを放ち、山々もくっきりとしたシルエットを見せ素晴らしい景観を作り出します。

7月からのバカンス時期にはフランス全土から人々が訪れます。ここにバカンスにくる人々はフランス人が多いのが特徴です。お隣のプロヴァンスのコート・ダジュールはイギリス人や北欧からの外国人が多く訪れます。同じ地中海のバカンス地でも趣向が違うようです。

バカンスの過ごし方も皆様々なスタイルで長い休暇をゆっくりとリラックスして過ごしています。フンラスでは観光地や人の集まる場所には沢山のキャンピング場があり家族でキャンピングカーでやってきて数週間過ごしたりしています。

私は以前買い付けのため30日間過ごした際にはレジデンスと呼ばれる週や月単位で借りるアパートのような宿泊施設があり、そこで過ごしました。目の前は地中海が広がり部屋には生活するために必要な設備がほとんど揃っています。キッチンや冷蔵庫もあるので市場やスーパーで食材を買ってくれば自分で調理できます。フランスですから肉も野菜もチーズも驚くほど安くて旨いものが沢山手に入ります。しかし私の場合は買い付けで来ていたので朝と夜しか部屋では過ごしませんでしたが部屋でゆっくり海を眺めながら1日過ごしても最高だと思います。しかもこのレジデンスはホテルよりずっと安く借りられます。



美しい景観。
素晴らしい環境。
美味しいワインと美味しい料理。
ゆっくりとリラックスした時間。

これ以上何が必要でしょうか?

これまでも、これからも大好きなこの場所で大好きなワインをより一層楽しめたら幸せですね〜!これからはワインも勿論ですがそれ以外のこの地の魅力を皆様にお伝えできればと思っています。

J'aime Sud de Franc
J'aime Languedoc Roussillon


それでは皆さま a la prochaine fois !





2017年3月29日水曜日

PIERRE CROS, UN HOMME LIBRE !

ピエール・クロ。何とも自由な造り手です。南フランスラングドック地方、ミネルボワの西Badens(バダン)で独創的なワイン造りをしています。バダンは城壁で有名なカルカッソンヌから東へ15キロの位置にあります。


土地もテロワールも独特ながら造り手自身が非常に個性的であり唯一無二のオリジナリティーを持ちます。ピエール・クロは元ラグビー選手、カルカッソンヌの一部リーグで活躍した経歴を持ちます。

初めてこの蔵を訪れたのが2006年、まだ現在のラインナップよりは少なかったのですがトップキュヴェのレ・アスプレ(Les Aspres)を含む4種類位を輸入しました。このレ・アスプレがピエール・クロを一躍有名にしたワインです。驚異の低収穫量(15hl/ha)でとてつもない凝縮感が詰まったラングドックの中でも銘嬢ワインの一つです。

このレ・アスプレはフランスの著名ワインガイド、ル・ギド・アシェット(Le Guide Hachette des vins)で過去8回ものク・ド・クール(coup de cœur)に選ばれました。そのことから名実ともにミネルヴォワの偉大な生産者の一人として知られるようになりました。



しかし本人は商業的な行為や売名のための行動を嫌い、様々な雑誌やワインコンクールで数多くの受賞経験があるにもかかわらずそれを自慢したりボトルにメダルを貼り付けることを拒否する変わり者です。本人曰く

私のワインにマカロン(メダル受賞シール)はいらない。 私は先祖から継承した素晴らしい土地を愛し、テロワールを感じ、理解するだけ。

周囲に変人扱いされたり違反として訴訟を受けたり、特に嘲弄され、栽培組合から差別されたとこでどうってことはない。
大事なのは自分を信じ信念を貫き通すことにある。



当然作り出すワインのラインナップも型破りなものが多くヴァン・ド・フランス・リベルテ(自由なワイン)シリーズではその本領を発揮しています。

この地の古典品種で今ではほとんど栽培されていない品種を植えてみたり、イタリアやポルトガルの品種を植えてみたりと独創的です。

古典品種で言えばアラモン(Aramon)、ピクプール・ノワール(Picquepoul Noir)、モラステル(Morrastel)、リヴァイランク(Rivairenc)などなど...
またネッビオーロ(Nebbiolo)、トレガ・ナシオナル(Touriga Nacional)など他国の品種などを植えています。私の何でこれ植えてるの?という質問にあっさり”好きだから”との答えでした。



今年の一月の買い付けの際、久しぶりに再会しフルラインナップで試飲してきました。トップ・キュヴェのレ・アスプレはもちろんのこと古典品種で2011年から作り出したパルトゥーズ・ロゼ(Partouse Rose)、樹齢100年越えのカリニャンをメインに作るレ・マレーム(Les Mal Aimes)などなど、どれも個性豊かなワイン達に触れることができました。その味わいは10年前よりかなり深みが感じられました。この人のピーク時期なのかもしれません。



今回この個性豊かなピエール・クロのワインで6本セットを組みました。5月8日に東京港に入港します。どれも個性豊かで飲んでて楽しいワインばかりです。今から到着が楽しみです。しかし自分の分はないんだろうな〜きっと!


---------------------------------------------------------------------------------------------
iDEALE Direct Vol17 Domaine Pierre Cros (Badens en Minervois)
・V.D.F Rose Partouse (Rose)
・V.D.F Liberte Chardonnay (Blanc)
・Minervois Les Costes (Blanc)
・V.D.F Liberte Touriga Nacional (Rouge)
・V.D.F Les Mal Aimes (Rouge)
・Minervois Vieilles Vignes (Rouge)
※ Minervois Les Aspres (Rouge)
---------------------------------------------------------------------------------------------
※は6本セットの中には含まれておりません。

それでは皆さま a la prochaine fois !









2017年3月22日水曜日

La Table Conviviale!


ワインを美味しく楽しむ秘訣は何でしょう? 
薀蓄?
知識?
経験?
料理との相性?
飲むシチュエーション?
誰と飲むか?

人によって楽しむポイントは様々です。ワインありきの方もいらっしゃいますし、薀蓄、知識が重要と言われる方もいらっしゃいます。味の好みも様々なように楽しむポイントも様々ではないでしょうか。

私は年に数回ワインを買い付けにフランスに行きますが特に9月の買い付け時の楽しみがワインを美味しく楽しむことを実感できます。

ご存知のように9月はワイン作りにおいて一年で最も重要な収穫の時期です。蔵によって様々ですが収穫は大体二週間から三週間で行われます。

午前中から畑に出てお昼をはさんで大体午後3時から4時頃まで行います。私が行く蔵は機械など使わず全て手摘みで収穫しますのでそれなりの人数が必要になります。

家族や関係者以外、摘み手のほとんどはスペインやイタリアからの季節労働者の方々がキャンピングカーに乗ってこの時期だけやってきます。(南の産地なので)

収穫時期には労働者の方々に蔵元が食事を用意します(もちろんワインも!)蔵の中や畑の脇に長いテーブルをしつらえ様々な大皿料理を用意します。皆労働した後の食事を楽しむのですが知らない者同士がテーブルを囲んで同じ料理を食べるわけです。

最初はぎこちないのですがワインを飲み交わすうちにいつの間にか仲良くなってワイワイしながら楽しむようになります。

知らない人との出会いは自分の世界観を広げてくれることでもあり、歓びでもあります。人生において人との出会いほどワクワクし楽しいことはないでしょう。一人また一人と知り合いが増えていくことは自分の人生をより豊かにしてくれます。

私は何度かのこの経験を通じて深く思いました。ワインは楽しさや歓びを分かち合って飲むことが最高に美味しく飲めるのではないかと!

もちろんワインの質を見極めたり熟成度合を考えたり、提供温度や相性の良い料理を用意したりすることは大事ですが、飲む時に楽しくなければ全て台無しです。

良い出会いがあって、楽しみ歓びを分かち合う。それを繋げてくれるのが美味しいワインであるのではないかと考えます。

La Table Conviviale!(フレンドリーテーブル)
これこそワインを美味しく飲む秘訣だと思います。

それでは皆さま a la prochaine fois !