2017年5月24日水曜日

Montagnes Rocheuses et vent fort...

16日10時にモンペリエの到着し、すぐに南へ移動しました。今回最初の訪問地は前回行けなかったルーション地方です。スペインにもほど近くフランスでも異国情緒(私にとってはフランスも異国ですが)漂う独特な土地柄でもあります。

何といってもこのルーション地方はピレネー山脈に代表される高い岩山の山脈に囲まれた独特の景観を持ちます。この岩山とそれがもたらす強い風がここの特徴を作り出すことになります。


この岩山の麓に葡萄畑が広がりますが畑まで蔵のある街からは四駆でガンガン山を登らないとたどり着きません。畑も起伏が激しく、なだらかに見える畑でも高低差がかなりあります。おまけに1200〜1300m位の岩山から吹き下ろす風がしょっちゅう吹いているのでここでの作業は本当に大変です。

この風に対応するためこのエリアの葡萄の樹はなるべく低く仕立てられます。この低い葡萄畑の景観もこの産地ならではでなかなかお目にかかれない姿です。


最初に向かったのはモーリーと言う地域でミュスカやグルナッシュを使った甘口ワインの産地としても有名な産地です。モーリーは写真の岩山の真ん中で北がオード県(Aude)、南がピレネー・オリエンタル県(Pyrénées-Orientales)に分かれます。そして岩山の中心にはケリビュス城(Château de Quéribus)がありとても印象的な場所です。


ここの土壌は特徴的でシストと呼ばれ、泥岩が長い年月で押し固められたスレート粘板岩でしかもシスト・ノワールと呼ばれる黒いシストなのが特徴です。このモーリーも含めルーション地方は南仏の中でも特に晴天に恵まれる土地なので葡萄がよく熟します。たっぷりと陽を浴び完熟した葡萄からは深みのあるしっかりとした赤ワインが作られます。

それにしても風が強いです。この風のおかげで日中の高い気温が畑に停滞せずに葡萄の熟成にとっての適温を保ってくれます。まるで自然の扇風機のようです。

先に書きましたがモーリーは甘口ワインがとても有名なのですが普通のワインも作っていて気候と土壌による独自性のある味わいのワインが産出されます。意外に思われるかもしれませんがこの地の白、ロゼワインはフレッシュでフルーティー、爽やかな飲み口が印象的な辛口ワインです。赤ワインは作り方にもよりますが総体的にしっかりとした色合いを持つ深いコクのある味わいです。

ちなみにグルナッシュから作られる甘口の赤ワインはカカオの香りがありチョコレートやチョコレートを使ったデザートとよく合います。

作り手曰く、甘い香りを持つ葉巻との相性もいいんだとか...今度試してみよう!

それでは皆さま
a la prochaine fois !







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